ドックベストセメントができない症例:
1 ズキズキ強い痛みがある症例:
3日前からズキズキ痛くて眠れません。ドックベストセメントで神経を残せるでしょうか?ズキズキ強い痛みのある歯は、歯髄炎(神経の炎症)をおこしてしまっているので、根の治療をすることで、猛烈な痛みがとれます。痛みを我慢して無理に残しても、後日神経が死んでしまうことがあります。後日、根の治療になる可能性が高く、おすすめできません。
2 神経が死んでしまっている症例:
神経が死んでいるということは、神経が腐っているので、ドックベストセメントで神経を残すために歯(象牙質)の殺菌を行うのには適応ではありません。ドックベストセメントではなく、根の治療をして、歯を保存する治療になります。
*ただし根の治療が既に完了している歯の場合、う蝕再発防止には有効です。
3 虫歯が歯茎の下まで進んでいる症例:
歯茎の下まで虫歯が進んでいると、セメントが詰められず、密閉できないので、適応ではありません。歯茎の下の程度にもよりますが、あまりお勧めできません。
4 刺激に強い反応がある症例:
水を飲んでも痛くて、息を吸っても痛い。水が飲めないくらい痛い。うがいができないくらい痛い。これらの症状は、既に虫歯の菌が神経に入っていて、歯髄炎(神経の炎症)をおこしている可能性があります。後日、根の治療になる可能性があります。
強くしみる場合でも、知覚過敏でしたら、知覚過敏の治療が可能ですのでご相談ください。
5 歯が割れてしまっている症例:
割れ方にもよりますが、縦に二つに根の先まで割れてしまうと、歯が保存できないこともあります。小さく欠けただけで、神経が出ていない場合は、ドックベストセメントの適応になることもあります。
6 着色のみの表層だけのむし歯:
小さすぎる表面だけの虫歯の場合、ドックベストセメントをつめるスペースがないので、歯を削るのはもったいないです。再石灰化を期待し、クリンプロ歯磨き粉やフッ素が適応になります。
◎ドックベストセメントは、何も刺激がないときに痛みがなく、神経がでていないむし歯の殺菌・神経の保存に効果的です。ドックメスとセントについてはこちらから。
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