口腔衛生状態が、間接的に、寿命にも影響を与えることが示唆されている。
高齢になり、飲み込む力が低下すると、口の中の細菌が唾液と一緒に誤って気管や気管支に入ってしまい、誤嚥性肺炎の原因となることが知られている。
口の中に細菌が増殖していると、歯だけでなく、肺炎、心臓血管疾患、糖尿病、認知症、肥満、など全身の健康状態にも影響することが分かってきた。最近は、DNA検査等が可能になり、予測でなく、真実に原因菌がどこからきているかが特定できるようになってきたため、お口と全身状態、病気との関連が順次、証明されてきている。
80歳以上の高齢者の主な死因は肺炎である。そのうち、誤嚥性肺炎は70%を占める。そういうことからしても、お口の衛生状態が、全身の健康状態や、寿命にも影響しているといえる。細菌の増殖は、個人差があるがクリーニング後、4か月くらいで元の状態に戻るといわれているので、3か月から6か月に1度の検診はエビデンスがある。
定期的なメインテナンスの必要性は、細菌の増殖を防ぎ、全身の健康を保つためにも欠かせない。数か月に1回の定期的メインテナンスで、一生自分の歯が残せるのであれば価値があるのではないか。
荻窪南口まうな歯科医院