荻窪南口まうな歯科医院の講習会
骨粗鬆症の治療薬を服用中の顎骨壊死のリスクについて
の講習会を受講しました。
最新の情報を取り入れ、医科歯科連携をして、顎骨壊死のリスクに備えて、適切に外科処置を行います。
骨粗鬆症の薬を服用中に抜歯した後、顎骨壊死のリスクがあります。特に長期間の服用でリスクが高まると言われています。
骨粗鬆症の薬を服用中、抜歯が必要な歯を放置していても、顎骨壊死になった症例があるそうです。
ビタミンD活性剤、PTHテリパラチド、SERMなどは、顎骨壊死のリスクはないため、休薬の必要はありません。
顎骨は、骨から歯が露出しており、歯周病菌や、口腔常在菌などのグラム陰性菌が感染しやすく、他の骨に比べ、壊死の確率が高いとのことです。慢性骨髄炎とは明らかに違う症状です。
通常抜歯の感染の260倍の確率のため、骨粗鬆症の薬との関連は間違いないといわれおります。
骨粗鬆症の治療薬には、ビスホスホネートやデノスマブなどの骨吸収抑制薬があり、骨折発生抑制を目的として使用される。骨粗鬆症は全人口の10%が罹患。
ビスホスホネート製剤は破骨細胞を抑制することにより、骨代謝を止め、骨量を増やすため、骨に感染すると、骨の代謝が抑制されており、抜歯窩が治癒せず、新しい骨に置き換わらないため顎骨の壊死がおこることがある。
顎骨壊死が起きた場合、薬、消毒、洗浄による保存療法と、外科的切除になる。顎の切除が必要なこともあるのが大きな問題となっている。顎を切除すると、感染予防のためプレートが入れられず、かむことができなくなり、QOLの低下がみられる。
骨粗鬆症の薬を服用前に、歯科の感染源を除去すなわち、躊躇せず抜歯をしておくことが必要であるというのが、リスクを考えた時の回答でした。
抜歯というが、抜歯後にどうするかを考えてからでないと、抜歯はできず、抜歯後にインプラントの選択肢がなくなるのか、ゆっくりしていると骨折してしまう緊急な状態なのか?等、個々により考える必要があります。服薬が緊急なことはよくあるとのことでした。歯科治療には、根の治療など時間のかかる治療もあります。何を優先するのか。
骨粗鬆症の薬を服用中は、インプラント埋入手術は行うべきではない。感染源になる歯の抜歯はリスクを理解した上で前向きに検討するべきだとのことでした。