tissue regeneration [歯周組織再生]
エムドゲイン® ゲルによる歯周組織再生治療
歯周病治療と歯周組織再生
歯周病により歯周組織が破壊されると結合組織性付着(歯と歯茎がついているところ)が失われます。そこには深いポケットが形成されます。
理想的な歯周組織の再生は、接合上皮付着が最小限必要であることに加えて、コラーゲン繊維が封入された新生セメント質の形成による新付着と、これに伴う新生骨を獲得することなどであり、この再生すなわち歯周組織再生を可能にするために、今まで様々な研究がなされてきました。
そのひとつとして失われた歯周組織を修復するために、歯周外科治療などが試みられていますが、多くの場合、一部分の結合組織性新付着と長い上皮性再付着の形成による治療となっています。
エナメルマトリックスたん白質
歯の発生期に重要な役割を果たすタンパクのひとつに、エナメルマトリクスたん白質があります。このたん白質はエナメル上皮が分泌するアメロジェニン・ファミリーのひとつで、歯根形成時にヘルトウィッヒ上皮(歯を作る細胞)からも分泌されており、エナメル質の形成だけでなく、セメント質(歯周組織に重要)の形成や機能性を有した付着組織の発達に関わることが示されています。
このことからエナメルマトリックスたん白質は、歯周組織再生環境の提供に役立つと考えられています。
EMDとは、エナメルマトリックスたん白質を含むたん白質分画であり、このEMDに着目してスウェーデンのビオラ社(BIORA AB)が開発した製品がエムドゲイン® ゲルです。
細胞レベルでの作用
エムドゲイン® ゲルは不溶性たん白質のマトリックスを形成します。このマトリックスは歯根表面に2~4週間とどまり、選択的な細胞の定着、増殖と分化(歯周組織の再生)を可能にします。
エムドゲイン® ゲルEmdogain は、歯周治療における歯周組織再生環境を提供します。
歯周組織に存在する各細胞に対し、創傷治癒環境を提供するブタ歯胚組織を使用した歯周組織再生用材料です。
荻窪南口まうな歯科医院/エムドゲイン/歯周病再生治療
日付: 2021年3月18日 カテゴリ:歯周病 and tagged 歯周病治療, 最新治療